「人に迷惑をかけてはいけない」という呪い

「人に迷惑をかけてはいけない」ってのを大前提の道徳みたいに言うのは害悪。


どんなに控えめに生きてたって人間社会はお互いに世話になりながら生きてる。


「自分のことは自分でやってます」なんてとんでもない思い上がり。
それどんだけ狭い範囲のことだよって。


人は知らず知らずのうちに他人に迷惑をかけながら生きていることを前提に話をしよう。


「自分も迷惑をかけてる、だから他人の迷惑も許す」
これは簡潔にまとめて言ってるだけで「迷惑」にも濃淡がある。


たとえば「犯罪」はもちろん論外だしやられた当事者にそいつを許せなんて言わない。


憎けれりゃ憎めばいいし恨みたきゃ恨めばいい。


だから「他人に迷惑をかけるな」じゃなくて「俺に迷惑をかけるな」でいいんですよ。


「他人」なんて漠然とした言い方じゃなくて「これは俺にとって迷惑だからやめてくれ」って言えばいいのよ。


大人は子供に「他人」とか「社会」とか顔の見えない亡霊みたいなもんちらつかせて脅かして縮こまらせるな。


「他人」なんて星の数ほどいる。
「社会」なんて星の数ほどある。


まずやりたいことはやりたいようにやらせてみてぶつかったらアドバイスすればいいんだ。
その方が子供だって実感が掴める。


ケースバイケースで教えていくことの面倒臭さを放棄するな。


子供が持つ「誰に対して迷惑」とか「なんで迷惑」っていう疑問にきちんと向き合おう。