ブラック企業を支える労働者

【狡くて賢い経営者と真面目で馬鹿な労働者】

ブラック企業を懸命に支えているのはブラック労働者だ。


ブラック労働者とは基本的に「真面目」で「責任感」がある「いい人」たちのこと。
「仕事」はなんでもきちんとやってしまうのだ。
責任感があるので途中で放り投げたりできない。
そういうところに、強欲でろくでなしのブラック経営者はつけ込む。


そう考えるとやはり「いい人」な労働者が悪いのではなく悪質な経営者が悪いのではないかと考えてしまう。
が、やはり「いい人」は「わるい人」なのだ。


俺が「ブラック企業なんかとっとと辞めてしまえばいい」と言うと、ある友人は「残された同僚に負担をかけてしまう」と言った。


超絶バカだと思った。
絶望的に悲しかった。


ブラック企業なんか一刻も早く潰してしまうことが世のため人のため。
ブラック経営者に、こんなやり方じゃ人はついてこない、会社経営なんてできないと分からせてやらなきゃならん。


その唯一の方法が「辞めてあげる」ことなのに、ブラック企業に勤めながらブラック経営者の思考回路を変えられるとでも?


自分が辞めたあとの同僚の仕事量を気にするならいかに早く同僚もブラック企業を辞められるかを考えろよ。
それこそが本当の「同僚のため」だろ。
だから率先してまず自分が辞めるんだろ。
なに一緒にクソ仕事を乗り越えようとしてんの?
そんなことに頑張りを感じて連帯感に浸りたいの?


「辛いこと」に対して「立ち向かう」「乗り越える」「我慢する」「頑張る」って、どんな場合でも美談になりえるわけじゃないから。
頑張る前に「本当にそれは頑張るべきことなのかどうか」をもっと真剣に注意深く考えて。
「同僚のため」「同僚が心配」だって本気で考えてるならそこに一緒に残ることを頑張るな。


お前、それで同僚が自殺したらどうすんの?
責任なんか、取れないでしょ?
一緒に辞めることを頑張れ!