実家の親が水道業者にぼったくられた!! その①
【こういうやつらに気をつけろ!】
実家の親が水道業者にぼったくられた。
後から聞いて悲しくなったので書き残しておく。
そしてこの事件の問題点とその対処法を三つに分けて解説し、今後の自分の糧としまたこれを読んだ皆さんの糧にもしていただければ幸いである。
まずは事のあらましを。
呼んだのはネット検索で上位にでてくる業者。
ホームページの作りもしっかりしていて公官庁のお墨付きもある。
社長の顔も出していて料金は「5,000円〜」と良心的な設定(に見える)。
家に来た作業員は水漏れ箇所を確認し「ここをこうすれば止まる」と言って親の確認を取ってバルブを閉めるだか塞ぐだかの作業をした。
そのあとに請求された料金は「8万円」。
そのとき親は現金もクレカもないので後日振り込みということになり期限は4日後に指定され、親は提示された見積書兼契約書にサインをし作業員は去っていった。
このあと、親もさすがに高すぎるのではないかと消費者センターに相談してみたようなのだが、契約書にサインをしてしまっているためこちらから何もできることはなくご自身で交渉してくださいとのことだった。
そして期限までに8万円を振り込んだというわけ。
この話を聞いていたとき、まず「8万」と聞いて「8万?!」と驚愕しさらに「払った」と聞いて「払った?!?!」と腰を抜かした。
ホントに馬鹿だなあというのが正直な感想。
業者に対してより親に腹が立ってしまった。
親にとって8万は決して決して安いお金ではない。
たとえ水道工事の知識がなくともやっていることを見ていて8万もする内容ではないことはわかっておりそんな不信感を持ちつつも8万を払ってしまった。
消費者センターには相談したのに自分には相談がなかったことも悲しい。
ちなみに、俺は昔ぼったくり鍵屋に勤めていたことがあって、この鍵屋も業界では上位の規模と売上を誇っている会社でワクワクしながら入社するも、実態は客にも従業員にもブラックな会社で俺はとある事故をきっかけに退社しその後会社相手に訴訟を起こしてバチバチに戦った経験がある。
これも追い追い記事にしましょうか。
とまあそんな経験のある息子がいながら何の連絡ももらえなかったということでね、腹が立つやら悲しいやら。
以上を踏まえこの問題を三つに分けて考えてみる。
①業者の問題
②親の問題
③俺の問題
①水道は昔からトラブルの絶えない旧態依然とした業界である。
俺が勤めていた鍵屋も同じで水道と鍵は二大ぼったくり業界といってよい。
ぼったくりが横行する要因は三つ。
1)トラブルに見舞われる機会が少ない
2)トラブルは突発的に起こる
3)金額がべらぼうに高いわけではない
水道と鍵のトラブルはそもそも起こる機会が少なくしかもそれが突発的なため事前に調べておくことがほぼない。
周囲にも経験値を貯めている人の存在は稀で普段から話題に上ることもなく知識がまったくない状態でトラブるもんだからパニックになって正常な判断ができにくい。
請求される金額は頑張っても払えないくらいハチャメチャに高いわけではない、頑張ればなんとか払えるという絶妙な額を請求してくる。
頼んだ方としても一応トラブルも解決してもらってるしとか現地に来てもらっちゃってるから今更ほかの業者呼ぶのもめんどくさいとか相場勘もないから他の業者に頼んでも一緒だろうなと思いこんだりとかのいろいろな心理的な隙や弱みがあるのだ。
業者はここを突いてくる。
そして今回のケースでも業者の狡猾さや親の心の隙があるのだが、それ以前のもっと重大な業者の落ち度があるのだ。
それは「作業後に金額を提示したこと」である。
普通はまず現地調査をして見積りが提示され、その作業内容と金額に納得のうえでサインをして契約成立である。
この作業員は調査と作業を切れ目なく行い修理したという既成事実をもって親に請求をかけ、有無を言わさぬ心理状況に追い込み契約書にサインをさせた。
こんな請求は認められず「見積り提示前にやったことなのだからサービスでしょ」と突っぱねても相手は言い返せないはずである。
この作業員は親が高齢で一人で一軒家に住んでいることを見定めて「取れそうな金額の上限」をふっかけたのだ。
ここで俺が勤めていた鍵屋の話をしよう。
鍵屋は法人でも個人でもたくさんの業者がいるが業界で定めた料金相場などはなく各社各人で自由に設定できる。
消費者庁に提出し認められた料金表内であればいくらを請求してもよいのである。
つまり、料金表を高額設定にしておきとりあえずその上限で見積りを提示してみてそれでその金額をもらえればラッキーだしゴネられたら安くすればいいのだ。
作業員はきちんと仕事ができる前提ではあるが、いかに自分の仕事がその金額に見合うものかを口八丁手八丁で納得させて契約を成立させるかが大事でありそれが会社内での評価であった。
給料は歩合制なのでみんな嬉々として高額請求の成約率を競い合っていたものである。
それならお前も同じ穴の狢ではないかと言われるがその通りであり恥ずべき過去である。
ただ俺は生来の気の弱さもあり金額もマジで頭おかしいくらい高額設定だったので実際にそのままの額を提示したことはほぼない。
したとしても大抵はお客さんもびっくりして断るかキレるかするのですぐに値引きして仕事をしていた。
そうして段々と気も病んでいき仕事への熱意も失せ、終いには仕事中に車の事故を起こしたことをきっかけに退社した。
話が逸れた。
高額請求の手口は水道も鍵も同じだ。
お客さんは突発的なトラブルでパニックになっている。水道も鍵もすぐに解決されないと困る状況であれば多少金額が高くてもサインをしてしまう。お客さんは自分の困りごとを助けてもらっているのだと引け目を感じたり今目の前に来てもらっている業者を断って他の業者を呼ぶのもなんだか申し訳ないとか面倒くさいとも思う。
作業料金の相場もぜんぜんわからないから言い値で「こんなものなのかな」と考えたり「そうそう起こることでもないからまあいっか」などと自分に言い聞かせてしまう。
先ほど俺の過去の仕事を恥ずべきものだと書いたがこういうブログを書くのも一つの罪滅ぼしなのだ。
こういうぼったくり被害を減らしていくにはお客さん(消費者)の啓発や教育が大事である。
そもそもあくどい業者に自浄作用があるわけはない。
生活に身近な職種であれば監視の目が働くしなにかやらかせばすぐに口コミが広がるから襟を正していかなければならないが、水道と鍵にはそれがない。
水道トラブルも鍵のトラブルも自衛が大事だ。
普段から口コミを調べたり地元の業者を調べたりしておく必要がある。
いざというときには冷静に判断などできないことは、なかなかその場になってみないとわからないものなのだが、そういうものだと思って備えてほしい。
こういう話はまだまだ書けるので今後はもっと具体的な例を出して書いていこうかな。
というわけで今回はここまでにして次回はその②親の問題を考えていく!
ぼったくられた親が悪い、とは言いたくないし悪いのはやはり業者の方なのだが、先にも書いたようにこれは自衛するしかないのだ。
そして自衛とは知識を身につけることでもあるがもう一つ、自分の普段からの人の話を聞く姿勢が重要だ。
ここら辺を掘り下げていきます。
ではまた。